樟勾宮と青海夫人勾子

私は、自身の過去世の1人と思われる「第27代・安閑天皇(勾大兄)」については、これまでに相当の長い期間インターネットや本などの媒体による調査をしてきましたが、『日本書紀』の第29代・欽明天皇の項目については迂闊にも見落としている所が多かったので、そこでこれまでの探究でもうすべて知り尽くしたと思い込んでいた「安閑天皇」にまつわる新しいキーワードを発見すると、久々に心からワクワクすると言いますか、好奇心が満たされるときの新鮮な喜びを感じました!

まず、第1のキーワードは「樟勾宮(くすのまがりのみや)」です。

「第26代・継体天皇」の複数の王宮のなかで、「樟葉宮(くずはのみや)」がありますが、おそらくこれを継体天皇の長男でありなおかつ欽明天皇の異母兄弟である「安閑天皇」に継承したのが「樟勾宮」だと私には感じられます。

楠葉宮があった場所のまわりにはどのような人たちが住んでいたのでしょうか」(Yahoo! 知恵袋)

ネット上の通説では、「樟勾宮」の「勾」という漢字については、古代によく船などの木材として利用された「樟(くすのき)」を運搬する際に使われる当時の淀川の、曲がった様子を表していると言われていますが、私は「勾」という字はそのまま「安閑天皇」の諱(いみな)すなわち本名である「勾(まがり)」を表していて、つまり「樟勾宮」は、そこが継体天皇の「樟葉宮」の王宮をシャレではありませんが ” 間借り ” したか、あるいはまた別の場所に新しい王宮を建てたのかは定かではありませんが、とにかく「安閑天皇」の王宮のことを指していたと考えています。

実は、継体天皇の「樟葉宮」が本当に大阪府枚方(ひらかた)市の最北部に位置する「交野天神社」にあったのかということも、その伝承の正確性が曖昧でありハッキリとはしていません。

一説には、同じ枚方市内の「片埜(かたの)神社」のあたりに「樟葉宮」が存在していたとも言われています。

もう1つのキーワードは、「青海夫人勾子(あおみのおおとじの まがりこ)」という欽明天皇の時代の官女です。

この人物の姓名のうち、「勾子」という下の名前のなかの「勾」の漢字の場合は、おそらく「安閑天皇」とは直接的には関係がないと考えられますが、これもまた『日本書紀』の欽明天皇の項目を調べてみることにより発見しました。

「青海夫人勾子」さんについて、その逸話を Wikipedia で調べてみると、当時のキングメーカーと言われている「大伴金村(おおとも の かなむら)」が「物部尾輿(もののべ の おこし)」からその失政について責められ、大阪の住吉にあった自宅に ” 病気 ” と関係者に伝えることによる仮病を使って引きこもりました。

「自分が悩んでいるのは他のことではなく、諸臣が任那を滅ぼしたのが自分だと責めていることが恐ろしい」と金村は思っていて、自分を責めていました。

その時に、当時の欽明天皇はその引きこもっていた金村を慰めるために、勾子さんを遣わしたのだそうです。

欽明は、「忠誠心からやったことだから、人の噂を気に掛けるな」と伝え、金村を罪には問わずいっそう手厚く待遇したそうです。

「欽明天皇」は、一説には権力争いから異母兄弟の「安閑天皇」や「宣化天皇」を暗殺した人物とも言われているので、私はこれまで欽明天皇の成し遂げた善いことについてはほとんど見てきていませんでしたが、やはりそれでは客観的に見て公平ではないので、好き嫌い関係なく苦手な歴史上の人物であっても毛嫌いせずに、ちゃんと調べてみたほうがより知らないことを知る喜びが得られて善いですね!

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西暦6世紀前半の、この時代についてより分かりやすく理解するためには、ゲームの『ドラゴンクエスト5』がもっとも比喩として最適だと感じます。

「安閑天皇」を主人公として、その父親の継体天皇はパパスであり、母親の尾張目子媛はマーサ、弟の「宣化天皇」は主人公の相棒であるヒョウのボロンゴです。

そして、「安閑天皇」のお后さんであった宝塚の男役みたいな「春日山田皇女」は、幼馴染の奥さんの同じく男っぽい女性のビアンカに喩えられ、上述しましたキングメーカーである「大伴金村」が、ちょうど同じような ” 縁の下の力持ち ” の役割のサンチョさんに当てはまります。

加えて、主人公の親友であるヘンリー王子は、当時の安閑天皇の治世において関東で活躍していた「笠原使主(かさはら の おみ)」に喩えられます。

更には、ゲームの主人公の男女2人の子どものうち、「天空の剣(天叢雲剣のことを暗示しているのでしょうか?)」が装備できるという男の子のレックス君は、一説には「安閑天皇」の息子とも言われている「豊彦王」=「秦河勝(はた の かわかつ)」に喩えられます。

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以上、古代日本史にまつわるシンクロニシティとして、驚くほど西暦6世紀前半のヒストリーとゲームの『ドラゴンクエスト5』の物語内容がフラクタル的に交差してきていますが、何はともあれ安閑天皇の隠された息子ともいわれている、その ” 瓢箪から駒 ” みたいな「秦河勝」・・・「秦の始皇帝」の転生とされている偉人をブレーンとした「聖徳太子」が理想とした、『風姿花伝』にも脈々と流れている ” 和を以って貴しとなす ” の根本原理を、私も日本人の1人としてこれからもできる限り実践し続けてまいります!


追伸:以下は、ひょっとしたら「安閑天皇」のお后さまであった「春日山田皇女」の生まれ変わりの人かもしれない、宝塚歌劇団の伝説の男役スターであった故人の「春日野八千代(かすがの やちよ)」さんが出演されている、貴重な生前の舞台の YouTube 動画です。

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